ホームズの世界
The World of Holmes 
No.33



 Watanabe, Mineki “On Cablegram” 渡辺峯樹「海底電信について」 WH No.33 (2010),6-21p
 A study about the development of cablegrams, and how Holmes utilized the telegrams in his adventures  
ホームズが駆使した電報と、各国のネットワークの根幹を成す海底ケーブルについて。実際に敷設されたルート図や、敷設中の絵図などで実際の作業の有様を検証。また、当時の電報の料金を一覧表にするなど、ホームズと海底電信との関りを分かり易くまとめる。
  Europe


Sugiyama, Shigeru “The Mystery of “The Gloria Scott”” 杉山繁「グロリア・スコット号の謎」  WH No.33 (2010),22-34p
 The author points out there should be some questions in GLOR story and presents his theory
正典のストーリーには謎が多いこと。トレヴァの人柄とヴィクターの人柄、JAの刺青の意味、ドニソープと世界旅行。告白書の内容について、難破地点と難破日が表書きに書かれた意味と、反乱計画の露見が何時なのか。順を追って詳しく検証する。
  GLOR


Uekusa, Yasuhiro “Shapes of Ears in “The Cardbord Box”” 植草康浩「ボール箱 事件における被害者耳介の形態分類と各部における血縁者間の関連に関する研究」  WH No.33 (2010),35-47p
 The author presents the embryologic study and classifications for the shape of ears, and discusses the characteristics of the shapes of the victims’ ears in CARD.
正典の記述と挿絵を詳細に検討し、医学的な見地からの豊富な耳の詳細図と写真によって、事件の被害者の耳の形態の分析を行う。耳に関しての詳細な学術的考察の後、挿絵から実際の検視場面をリアルに解説している
  CARD

Sekiya, Etsuko “The Chronology is Interesting!” 関矢悦子「年代学は面白い」 WH No.33 (2010),48-64p
 The author introduces the chronological study about the Canon, comparing the theories of several Sherlockian
年代学の基礎について、様々な意見や論点について紹介。正典の中で記述される、他の事件への示唆や暗示からの考察。解釈によって異なる意見を具体的な表にまとめ、著名な研究者の考えを分かり易く解説する。
  Chronologies, Dr. Watson-Wives, SIGN, CARD

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 Ohta, Takashi “Holmes and Keynes” 太田隆「ホームズとケインズ」 WH No.33 (2010),78-90p
 The author made some comparisons between Holmes and Keynes, the economist, in terms of their academic backgrounds, their attitude about Indian Empire.
両者の共通点として、愛国者、変り者、フリーランサーといった局面を挙げ、更に詳しく検証している。特にケインズとホームズの比較で、経済学観点からのアプローチや景気動向の考察など、現代に通ずるリスクの起源までを二人を用いて詳述する。
    Sherlock Holmes-General and Miscellaneous


Nitta, Kunihiko “Methods of Fieldworks in “A Study in Scarlet”” 新田邦彦「緋色の習作 に学ぶフィールドワーク」  WH No.33 (2010),93-101p
The author looks at Holmes’ activities in STUD from the viewpoint of fieldwork techniques.
ゲートキーパー、先入観の排除、観る~異人の目での観察、聴く~インフォーマル・インタビュー、マルチメソッド、仮説の生成~消去法と分析的推理、行動する~仮説の実証。以上七つの項目に分け、ホームズをフィールドワーカーとして論じる。
  STUD


Yoshida, Takehiko “Questions in “The Red-Headed League”” 吉田建彦「赤毛組合 への疑問点」  WH No.33 (2010),102-106p
 The author points out some unnaturalness in the story of REDH and presents his idea for the revision.
正典にある問題点指摘と、改訂案の提案。トンネル掘りに関しての音の問題。わざわざ赤髪組合が解散したと表示するか?という疑問。スポールディングに、ホームズに相談した事を口止めさせていない。以上の3点の疑問点を挙げ、それに対する改訂案を示す。
    REDH


 Hisatake, Masanori “Tunnels at the Time of Holmes and Shield Tunneling” 久武正則「ホームズ時代のトンネルとシールド工法の誕生」  WH No.33 (2010),107-111p
 A study on the development of tunnel construction methods in London.
英国の下水事情から、当時の下水道の整備状態と下水トンネルの工事技術を、写真等を使って詳しく解説。この技術が地下鉄のトンネルに応用されたこと、今では主流の掘削技術・シールド工法の由来と発達を、英仏海峡トンネルの完成までを以て詳述する。
    Transportation, United Kingdom


 Owaku, Rie and Shimizu, Takeshi “2 Melville Crescent” 大和久史恵,清水健「メルヴィル・クレセント2番地」  WH No.33 (2010),112-118p
 The authors introduce a brief biography of Dr. Joseph Bell and report their visit to his final home which is now used by Japanese Consulate General in Edinburgh.
エディンバラに於けるジョゼフ・ベル博士の業績を写真と共に辿り、終の棲家となった表題の家までの足跡を詳述。現在、日本の在エディンバラ総領事館になっていることと、現在の状態までをガイドする。
    Prototypes- Dr. Joseph Bell and others

 Ohta, Takashi and Ohta, Yasushi “Conan Doyle’s Confession in “The Musgrave Ritual”” 太田寧,太田隆「マスグレーブ家の儀式書 にみられるドイルの心情告白  WH No.33 (2010),119-125p

The authors analyze the ritual in MUSG from the psychoanalytic point of view, showing Conan Doyle’s “feeling confession” in the story.

儀式書に書いてある、韻を踏んで書かれた文章にドイルの心情が吐露されている、という論証。貴重なマスグレーブ家の宝物のありかではなく、ドイル家の複雑な家庭環境を示唆していることを、ドイルの精神分析や事実と比較して検証する。
  ,MUSG


 Yoshida, Mio “On Cocaine” 吉田未央「コカイン考」 WH No.33 (2010),126-137p
The author examines the way Holmes used cocaine in SIGN, the pharmacological effects addictiveness of cocaine, and whether Holmes was really a cocaine user.
コカインについて考察。当時は強壮剤か、万能薬などとも考えられていた事。販売方法や、具体的な使用法、値段にいたるまでを詳しく検証。又、麻薬特有の禁断症状などの影響が、ホームズの生涯を通じてあまりみられない理由を、正典の中の記述から検証する。
  Drug Habit, SIGN


Kondo, Masami “Misadventures and Exploits of Sherlock Holmes” 近藤正美「シャーロック・ホームズの失敗と功績」 WH No.33 (2010),138-146p
The author discusses the stories, which he thinks are Holmes’s failure, and his achievement in BOSC.
ホームズの事件対応の結果について論ずる。正典内に於いて失敗も含めて検証し、法律よりも社会正義を優先し、人間関係の縺れを解きほぐし、最終的に良い結果に導く事。国家の危機を救った事件よりも、小さな事件の解決に意義を見る、と論証。
IDEN, GOLD, MISS, SIGN, WIST, BOSC


Miyake, Toshiyuki “Are Holmes Stories for Adults?” 三宅俊行「ホームズは大人の読み物か?」 WH No.33 (2010),147-152p
The author made a research for the collection of a local public library of the Canon to see whether the number of those for adults exceeds for those for children.
日本でのホームズ出版物が、子供の本に偏っていることを表などで示す。図書館などの蔵書から、大人向けと子供向けに分類。これらを比較する為に一覧表にまとめ、子供向けの本が増えていることを指摘する。
Translating and Interpreting


Endo, Takahiko “A Letter to Mr. Tsuda” 遠藤尚彦「津田さんへの手紙」 WH No.33 (2010),155-174p
The author verifies the contents of Conan Doyle’s letter which is owned by the late Mr. Tsuda and displayed in his pub in Kobe, and that the reading event referred to in the letter was actually held.
手紙文という形式を取って、コナン・ドイル直筆の手紙について。内容から、コナン・ドイルの1897年1月17日の行動を検証する。手紙に記された朗読会が、予定された2月ではなく3月に開催された事を資料から確認し、朗読会の内容も詳しく検証する。
The Literary Agent




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